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2012年:糞便中にCyniclomyces guttulatusが確認された犬の10例 (第21回 中部小動物臨床研究発表会)

〈要約〉
急性および慢性に下痢(一部で嘔吐)を呈し、鏡検下においてCyniclomyces guttulatusが確認された犬の10症例に抗真菌剤であるイトラコナゾールの投与を行った。食餌療法および他の支持療法を併用するなどして全症例で症状の改善が認められたが、幾つかの症例では治療が長期化し課題を残す結果となった。

Key words:Cyniclomyces guttulatus、犬、下痢

酵母様真菌であるCyniclomyces guttulatus(以前はSaccharomyces guttulatusと呼ばれていた)はウサギやモルモットの消化管内に常在するが、今回、急性および慢性に下痢(軟便および水様便)、一部で嘔吐を呈した犬の10症例において、鏡検下(全て形態的特徴で診断)にてCyniclomyces guttulatus(以下C. guttulatus)が確認された。文献、報告は少ないものの、下痢を呈する一要因と判断し、抗真菌剤であるイトラコナゾール(以下ITCZ)の投与を行った。食事療法および整腸剤投与等の支持療法を併用し、幾つかの症例で治療期間が長期化したものの全症例で良好な結果が得られたので、その概要を報告する。