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2014年:皮膚および創傷管理における炭化水素ゲル軟膏基剤の使用例 (第23回 中部小動物臨床研究発表会)

〈要約〉
 創傷治癒理論に基づいた様々な創傷治療用被覆材・薬剤が入手可能になり、湿潤療法と共に取り入れられている。しかしながら、これら被覆材・薬剤の多くは安価とは言いがたく、ペットオーナーの負担も少なくない為、時により安価な治療方法の選択が必要になることがある。近年当院ではその様な場合の一例として、比較的安価な薬剤である炭化水素ゲル軟膏基剤(プラスチベース®)を湿潤療法の一択、また処置・治療時の皮膚の保護・管理の一択として使用している。

Keyword:湿潤療法、創傷管理、炭化水素ゲル軟膏基剤、プラスチベース

 近年、湿潤療法理論に基づいた様々な創傷被覆材・薬剤が入手しやすくなっているが、コスト面などからもその全てを取り入れ使用することは時に困難である。今回、当院での日常診療時に遭遇する様々な場面の皮膚および創傷管理において、コスト面、自宅療養面でのオーナー負担の軽減、治療効果、診療時の使用感、利便性等の理由から使用している炭化水素ゲル軟膏基剤(プラスチベース®)の使用例をいくつか報告する。